GWステイホーム女性ライダー応援!<5/5 その7 小回り・Uターン①>

こんにちは、チームマリの井形ともです。

チームマリのスクールに参加される女性ライダーの方々に、「練習したいこと、苦手なことはなんですか?」と聞きますと、「Uターンなどの小回り」という方がとても多いです。

また、取り回しが超苦手、スムーズに発進&停止したい、丁寧なアクセルワークを身につけたい、Fブレーキをちゃんとかけられるようになりたい、フラフラしないでコーナーリングしたい、シフトダウンが怖い、キレイなフォームを身につけたい、坂道発進が苦手…などなど、皆さん色々ですが、今日は、ニーズが高い「小回り・Uターン」の小さなコーナーをテーマにしてお話ししていきたいと思います!

 

小回り・Uターンは、アクセルワークやブレーキ、目線やライン取り、フォームなど、様々なテクニックの複合技です。さらに、それらの操作や動作を同時にリンクさせながら走行するので、どれか一つの操作に気を取られると、どれかがおろそかになり、更に「コケそう…」という不安が、習得までに時間がかかる要因にもなっています。「Uターンはしないから、別にいいや」と思っているのならば、大間違い! このテクニックは、Uターンだけでなく、様々なライディングシーンであなたのライディングを助けるツールになるので、是非マスターしてほしいと思っています。

では、Uターン・小回りを成功させるためのポイントをご紹介していきましょう。

 

【小回り・Uターン編①】

<セルフステアを活用する>

「小回りなんだからハンドルを切って曲がればいいのでは…」と、力づくでグイっとハンドルを切って曲がろうとしても思うようには曲がってくれません。小回りでは、「セルフステア」をうまく使うことがとっても大事。セルフステアとは「バイクが傾くと、その方向へと自然にハンドルが切れていく」という、バイクが持っている特性のことを言います。

このようにハンドルに触っていなくても、バイクが傾くと、あら不思議、傾いた方向に勝手にハンドルが切れていくよ。

速度を落として曲がりたい方向に体を向ける(体重をのせる)と、バイクは傾いていきます。そして、ハンドルは写真のように自然と傾いた方向に切れていくのです。が、その時!「こ・怖い…」という気持ちから、腕でハンドルを押さえてしまう人がとっても多いのです。これは、「曲がろうとするバイク」VS「それを妨げるライダー」という図です(^^;。「バイクが傾いてハンドルが切れていくので、そのまま倒れていってしまいそうで怖い…」と思う気持ちはよ~く分かります。なんで怖いのか。それは、速度のコントロールができていないからなんです。その速度のコントロールは次の項目でお話しするとして、まずは、セルフステアっていう特性をバイクが持っていて、それを使えばいいのねということを頭に入れておいてください。

 

<速度コントロールはRブレーキを活用>

ターン中の速度の調整(コントロール)ができていないと、失速して転んでしまいそうになったり、思ったとおりのところ(ライン)を通れません。で、ターン中の速度調整をうまくやるためには、Rブレーキを使ってあげます。Rブレーキはとても滑らかに効いてくれる特性があることは、「5/1その3ブレーキング①」で説明しました。この特性を活かし、「アクセルを少し開けて一定状態に保ったまま、Rブレーキを踏んでおき、Rブレーキを離すと速度が上がり、踏むと速度が落ちる」という具合で使うのです。速度調整をアクセルの開け閉めで行うとギクシャクしてバランスを崩してしまいますが、このようなやり方をすれば、スムーズにターンをすることができます。ただし、踏んだり離したりの、ラフな操作は禁物です。

「アクセルを開けているのにブレーキをする?」という、一見矛盾しているように感じるかもしれませんが、このテクニックはスムーズにターンする上で必須テクニック。

チームマリのレッスンでは、以下のような「定常円」という練習を取り入れています。アクセルワークとRブレーキでの速度調整、また、目線やフォーム修正などもインストラクターがアドバイスするので効率よく習得できます。

 

<フォーム>

上述した「セルフステア」と「ターン中の速度調整」には、正しいフォームになっていることが大切です。4/30のライディングフォームでも触れましたが、大事な部分をおさらいしますよ。

●グリップの握り方

まずは、ハンドルの持ち方(グリップの握り方)です。「包丁を持つようなイメージでナナメ持ちを意識して」と以前説明しましたが、コーナーリングでは、よりナナメ持ちを意識してほしいんです。これにより、セルフステアを邪魔しない、自然な丸みをもった肘のラインができます。特に、スーパースポーツ車の場合は、ハンドルとタンクの隙間が狭いので、よりナナメ持ちを意識してほしいです。

グリップは包丁を持つようなイメージでナナメ持ちを意識。

ナナメ持ちにすることで、ハンドルを押さえつけない肘の丸み(余裕)ができ、セルフステアを有効に引き出せるよ。

 

●目線

それから、重要なのが目線です。一点をロックオンするような見方ではなく、視野を広くとります。そして目だけでなく頭も動かすことがポイントです。

基本は矢印の方向を見て全体的に視野を広く。頭も曲がりたい方向へ向けることで、上半身も向いて曲がりやすくなるよ。

 

●下半身ニーグリップと上半身リラックス

ふらついた時にヒザをパカパカと開いてバランスを取ろうとする人がいますが、これはNG。逆にバランスを崩してしまいます。そういう時こそ、ニーグリップ! 内もも、膝、くるぶし、下半身全体でバイクをホールドすると安定します。

ターン中はニーグリップを意識し、肩の力を抜いて上半身リラックスしよう。

内側の手を突っ張り棒のようしてハンドルを押さえてしまう悪いパターン。こうすると、セルフステアの邪魔をして、上半身も外側に向いてしまうフォームになり、曲がりにくくなってしまう。

 

さて、ここまでのところで、「わたし、コレ思い当たるわぁ~」と言う人もいるのではないでしょうか(^^;。この続きは明日にします! 明日はいよいよ最終回! お楽しみに!

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