GWステイホーム女性ライダー応援!<5/1 その3-ブレーキング①>

こんにちは、チームマリの井形ともです。

さて、これまで2回このコーナーに書いてきましたが、「ちと長い…」というご指摘もあり、少しボリュームを落とします(^^;。私も長いな‥と感じておったのですが、1回で1項目をまとめると結構な分量になってしまい。。。ということで、今回のブレーキングは、2つに分けてお届けします~。

 

さて、ライディングテクニックの中で、初心者ライダーとベテランライダーの差が一番出るのってどこだと思います?

「初心者=遅い、上手な人=速い」というイメージを持っている人は多いので、「コーナーリングスピードかな?」と思う人もいるかもしれませんが、コーナーリングスピードは、例えば、バイク歴30年以上の私と、今年免許取りました~という初心者ライダーを比べてもそんなに変わらないものです(^^)。で、どこで大きな差が出るかと言うと、顕著に表れるのは「ブレーキング技術」です。

速度はアクセルを開ければ誰でも簡単に出せますし、目が慣れてくれば怖さも少なくなってきますが、その速度を落とす技術は、4輪車のようにブレーキペダルを踏めばよいというものではなく、2輪車特有のバランスが必要なため、ライディングテクニックの中で一番難しいと言ってもいいかもしれません。

初心者とベテランの差が大きく出てしまう難しさがあるからこそ、2018年10月からは、新車バイクにABS・CBSというブレーキングをサポートするシステムが義務化され、事故回避性を高める施策がされているのだと思います。

*ABS(アンチロックブレーキシステム)とは・・・ブレーキをかけた時にタイヤがロックして制動距離が伸びてしまうのを防いでくれるシステムのこと。

*CBS(コンビブレーキシステム)とは・・・フロントブレーキかリヤブレーキ、どちらか一方のブレーキをかけた時に、もう一方のブレーキを補助的に作動させる前後輪連動ブレーキシステムのこと。

ということで、GWステイホーム女性ライダー応援企画の3日目は、「ブレーキング」についてお話ししたいと思います。

 

【ブレーキング編-①】

<3つのブレーキの特徴を知る>

バイクの速度を落とす操作は3つあり、まずは、それぞれ特徴があるのでそれを知っておきましょう。

①F(フロント)ブレーキ・・・速度をガッツリ落とせるので、短い距離で止まらねばならないような急ブレーキで活躍しまーす!

②R(リヤ)ブレーキ・・・Fブレーキのようにガッツリ速度は落とせないけど、ブレーキング時の車体姿勢を安定させたり、滑らかな効き方は低速走行時などに有効デス。

③エンジンブレーキ・・・アクセルを戻すことで発生する。5速や6速などの高いギアよりも1速や2速の低いギアのほうが強くブレーキがかかるよ。クラッチを握っているとエンジンブレーキは全く効かないよ~!

<ブレーキをかける順番>

一番最初は、アクセルを戻すことで効く「エンジンブレーキ」。初心者の方は、アクセルを開けたままFブレーキをかけちゃう方もいるので、ちゃんとアクセルをしっかり戻してかFブレーキをかけましょう。次は、Rブレーキ → Fブレーキという順番が理想です。Rを先に使う理由は車体姿勢の安定のためですが、RとFとはほんのちょっとの差。ほとんど一緒くらいですが、「アクセルを戻している途中でRブレーキを踏み出して、Fブレーキ」といったイメージでしょうか。

 

<ブレーキの入力>

教習所などでは、フロントとリヤのブレーキの割合を「6:4」というふうに教わるかなと思います。この割合という考え方は賛否両論あるのですが、初心者の方にはイメージしやすく、私もよく使うので、この方法でお伝えしますね。

Fブレーキは良く効くので、ちゃんと止まるためには、FのほうがRよりも入力が大きくなります。でも、、、Fブレーキを強く握れない人はすっごく多いです。強く握れない気持ちは分かります(^^;。Fブレーキは、ただ強く握ればいいというものではなく、速度や路面状況など様々なことを踏まえて握るので、とても感覚的なテクニックといえます。身につけるには、スクールなどの安全な場所での反復練習が効率よいのですが、どんなことに注意すればいいかご説明しましょう。

急ブレーキなどしっかり止まるブレーキでは、私は「フロント9:リヤ1くらいのイメージで」とアドバイスすることがあります。教習所などで教わる「6:4」とはかなり異なりますが、女性ライダーの場合、Fブレーキの入力がとても弱い傾向があるので、様子を見てこのように言う場合があります。実際にTRYしていただくと、「イメージは9:1、実際は7:3」という感じです。ちゃんと止めるためにはFブレーキをしっかり使うことが大切ということを覚えておいてくださいね。ちなみに、ちょっとやんちゃな男性に指導する場合は、「9:1でやってみてね」と言うと本当にジャックナイフしちゃう人がいるので言わないです(^^;。

渋滞などの低速時は、「速度を急激に落とす」というよりは、「速度を微調整する」という使い方になるので、滑らかな効き方をするRブレーキを多用します。このほうが、ギクシャクしないでバランスもとりやすいからです。

FブレーキとRブレーキの効き方を体感するには、一定の速度で走行しながら、Fブレーキをギュッと握ったりはなしたりするのと、Rブレーキをグッと踏んだり話したりしてみると、その効き方の違いが分かります。

タイヤの後ろから白い煙が! Rブレーキを強く踏みすぎると、このようにタイヤがロックしてしまい、制動距離が延びてしまう。Rタイヤがロックすると、だいたい体感できるので、そうなったら踏む力を緩めよう。

<ブレーキング時の姿勢>

ブレーキをかけるとFフォーク(Fタイヤとハンドルを繋いでいるバネ)が縮むので、車体が前のめりになり、体が前方へもっていかれます。

ボケ~としていると、こんなふうにお尻が持ち上がり、ハンドルに全体重がのってしまい、コントロール不能に。ぎょぇ~!

そうならないためには、赤い矢印方向に持っていかれないように、しっかりニーグリップして体を押さえ、黄色の矢印の方向に体重を乗せるようにしよう。

ブレーキをかけていないように見えるかもしれないけど、ガッツリとFブレーキをかけています。ハードなブレーキングをしている時でも、このように姿勢を崩さずにいることで、安定したブレーキングができるのだ。

 

はい、今日はここまでにします!

やはり長い。。。どうかお許しを~。明日はこの続きをお届けします!

 

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